乳児院とは

◆乳児院とは

乳児院とは
乳児院は、乳児(保健上、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、幼児を含む。)を入院させて、これを養育し、あわせて退院した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。(児童福祉法第37条)
 
入所理由(入所案内)

離婚・別居、次の子どもの出産、父・母の家出、受刑などです。
児童相談所、民生委員・児童委員、主任児童委員、福祉事務所を相談窓口とし、最終的には児童相談所により入所を決定します。

 

経費

乳児院でかかる費用は、主に公費でまかなわれていますが、保護者の前年度の所得や世帯の状況に応じて、段階的に一部を負担していただいています。
 

◆重点事業

1.乳児院倫理綱領の遵守

全国乳児院協議会は、乳児院倫理綱領、チェックリスト「より適切なかかわりをするためのチェックポイント―意識しよう 気づこう 子どもたちの思い―」を作成しました。以前から行っている浜松乳児院独自の自己評価シートと併せて日々養育の見直しを行い、子どもの権利擁護に努めています。
 

2. 発達評価に基づく養育計画の立案 ケースカンファレンスの充実
2. 発達評価に基づく養育計画の立案 ケースカンファレンスの充実
食育・看護・家庭支援やリハビリテーションなどの領域に個別的な計画プログラムの実施と実践評価をして、次に進む形で養育計画の立案をしています。
児童相談所の児童心理司の参加もあるケースカンファレンス(月1回)の開催により、嘱託医や外部専門機関の見立てを頂き、発達支援事業(ケースカンファレンス・行動観察・発達判定)と連動して、一人ひとりの子どもをよく観察し、関わっていくような養育の質の向上に努めています。

 
3. 個別的対応の必要な子どもへの対応スキルの獲得のための研修の充実

それまでに育まれた環境の影響を心身に受け、個別的対応が必要になった子どもの入所を受け、小児神経学や児童精神医学、リハビリテーションなどの知識や技術の習得のための研修の充実に努め、嘱託医や外部機関との尚一層の連携を図っています。
 

4. 心理療法・家族療法(親子関係形成・調整)・ベビーマッサージの実施
4. 心理療法・家族療法(親子関係形成・調整)・ベビーマッサージの実施
心理療法担当職員は、生活場面における行動観察や発達検査の実施、ケースカンファレンス、ログハウスで遊戯療法を行い、被虐待の影響の緩和と発達促進を図っています。
また、養育者と子どもとの情緒交流の効果を高める手段として、ベビーマッサージを毎月講師を招いて定期的に、また子どもの心身の状況から必要に応じて行っています。

 
5. アフターケア事業 里親支援事業・養育支援訪問事業への協力

児童相談所が実施する里親認定前研修(施設見学・講義・養育実習)に乳児院の場を提供しています。また、浜松市の養育支援訪問事業とも連携し、乳児院を退所した家庭に必要に応じてアフターケアとして家庭訪問を実施しています。

 

6. リスクマネージメント 安全管理 事故予防
6. リスクマネージメント 安全管理 事故予防
SIDS(乳児突然死症候群)予防対策として乳児用呼吸モニター「ベビーセンス」と「ネオガード」、新型インフルエンザ等感染症・食中毒予防対策としての空気清浄器、手指消毒器、各種消毒薬の利用をしている。安全管理のために安全確認カメラを院内外に設置し、外部からの侵入に対する牽制とリスク状況に対する解明を図っています。
 
7. メンタルヘルス
7. メンタルヘルス
精神科の嘱託医の協力を仰ぎ、職員の養育・家庭支援の困難感からの精神面のケアに配慮しています。